本日も30℃に迫る暑さとなりました。境内には夏詣の一環として風鈴を各所に設置しております。この暑さですが、鈴の音色を聴きますと何か涼しさを感じられるようです。本殿、慰霊堂前、回廊付近、社務所前、手水舎に吊るしていますので是非お参りの際は鈴の音色をお聴きください。
風鈴の起源は日本ではなく、一説によると中国であるとされているようです。もとは竹林に吊り下げて置き、音の鳴り方によって物事の吉兆を占うための道具で、これを「占風鐸(せんぷうたく)」と言うそうです。
これが仏教と同時に日本に入って来て、寺院の屋根に吊るされる「風鐸(ふうたく)」となりました。風鐸には魔除けの意味があり、その音の聞こえる範囲に住む人々には災いが起こらないと信じられていました。この風鐸が、小ぶりの風鈴へと変化したのか、詳しいことはわかっていないようです。
風鈴という言葉を初めて使ったのは、浄土宗の開祖・法然上人とされています。
また、平安・鎌倉時代の貴族は魔除けのため、自宅に風鈴を吊るしていたという記録もあります。しかし江戸時代までには、夏に涼しさを感じるための道具になり、庶民にとっても身近な存在になりました。