普通神社にお参りする際、鳥居をくぐって次に訪れるのは『手水舎(てみずや)』であるかと思います。

手水舎は文字通り『手水(てみず、ちょうず)』をするための施設。手水とは略式の禊(みそぎ)で、手と口を濯ぐ事で神様に見える前に身体と心を清める、という意味があります。

当神社の手水舎は氏子崇敬者の皆様の御厚志により平成15年に建てられたものです。

今の手水舎。竣功は平成15年11月23日、その年の新嘗祭を期して建てられました

昔手水を取っていたと伝わる水盆も境内にあります

コロナ禍の前の、水をたたえた手水舎の水盆

手水舎では、上の写真にあるような柄杓を用いて手水を行います。その作法は

①まず右手で柄杓を取り、水をすくう

②柄杓の水で左手をすすぐ

③柄杓を左手に持ち替え、右手をすすぐ

④柄杓を右手に持ち替え、左手に受けた水で口をすすぐ

⑤柄杓を縦に傾け、残った水で持ち手をすすぐ(ここまで一杯の水で行う)

というものです。

ただ現在、他の多くの神社と同様に感染症対策の一環として、手水舎に水は張らずに管から水が流れ出る方式に変更しております。

柄杓は用いずに手で直接水を受け、手と口をすすいでいただく形です。

以前は苔や水垢がつかないように手水舎の清掃をするのが社務の1つでしたが、もう長い間行っていません…当たり前だった手水の光景も懐かしいものになってしまいました。