神社でのお祭りは祝詞を奏上するのに加えて、神饌や幣帛を奉り、楽を奏じたりするのが中心的です。その中にあって奉幣や奏楽の無い祭祀はあっても、献饌(神饌をお供えする)が省かれる事はありません。また、祭の語源は「たてまつる」「仕えまつる」「供えまつる」の「まつる」から来ており、祭の本義は神様をもてなし、様々なお供え物を奉ることでございます。それほど神饌は神社の祭祀において重要視されております。

大きな祭事は勿論のこと、本殿での御神前には毎日神饌をお供えしております。また、先日奉納をして頂いたもち米を神職の方でついて、お餅も御神前にお供えしました。

実はこの神饌、基本的な決まり事がある他は品目等に定めがございません。

その決まり事とは“米・酒・塩・水を優先する事”、“葱やニンニクなどの臭気の強いもの、芋やドジョウなどの泥物はできるだけ避ける”というものでございます。 神社によって伝統的にお供えするものが決まっている、という所も多いかと思います。

自宅にお祀りする神棚では色々お供えするのが難しい所ではありますが、下の図のように少しでも日を決めて忘れずに神饌を奉るのが良いとされております。

これから少しづつ祭事の増える季節になりますが、その心を忘れずにご奉仕できるよう努めて参りたいと思います。