私の手元に一冊の小冊子があります。
表紙には「すゞか」の文字と真新しい御社殿の姿。ちょうど30年前の平成5年4月4日付で発行された“平成の大造営”御社殿竣工の記念冊子です。
屋根と木部の輝きもですが御社殿周りの配置も今とは雰囲気が異なります
現在の御社殿
冊子の内容は御奉納をいただいた方々の名簿と当時の宮司・奉賛会役員の方々の挨拶によるもので、一般の方へお見せする冊子ではありませんが、関係者には歴史と懐かしさを感じさせるものです。
昨今は学校の卒業アルバムなども任意で受け取らない所もあると聞きますが、個人的には勿体ない事と思います。ふとした時に初心を思い出させてくれるものというのは誰にあっても良いのではないでしょうか?
30年の歳月は人にとっては長いですが、神社建築の尺度でいえばまだ数歩のところ。冊子の中のお言葉の一つにもありましたが、この先何十年何百年と崇敬の念を寄せていただける皆様のために、これからも神明奉仕に努めてまいりたいと思います。